このページの要点
- 特定継続的役務は、政令が指定した七つの役務に限られる。コーチングは当然には含まれず、語学・パソコン・結婚相手紹介などの内容を含むときに、その部分を検討する。
- 回数券や月額は、期間の数え方の問題であり、七つの役務に当たらなければ、特定継続的役務提供の義務や中途解約の上限は生じない。
- 無料相談・体験の入口で類型が決まる。通話・Web会議は電話勧誘販売、会場の対面は訪問販売、チャットとフォームだけなら通信販売。
- セッションの回数・単価・期限・振替と、実施済みの回数に単価を掛ける精算の式を契約書面に書く。割引のある回数券は契約時の単価で計算する。
結論:コーチングは七つの指定役務に当然には含まれない。無料相談の通話勧誘を見落とさない
このページの結論
- 誰に当てはまるか
- コーチング、カウンセリング、メンタリングなどの1対1のセッションを、回数券・期間コース・月額で個人に販売する事業者。無料相談や体験セッションからコースへ申し込んでもらう流れがある場合は特に当てはまります。
- 何をすべきか
- まず、セッションの内容が特定継続的役務の七つの役務に当たるかを先に確かめ、結論を記録する。次に、無料相談や体験の通話・会場・フォームの導線ごとに類型を決め、書類をそろえる。回数・単価・期限・未消化分の精算の約束事を契約書面に書く。
- 期限
- 電話勧誘販売・訪問販売は書面を受け取った日から8日。七つの役務に当たり、要件を超える場合は8日に加えて中途解約が認められる。フォームのみの導線にはクーリング・オフがない。
コーチングは、特定商取引に関する法律(以下「特商法」)の特定継続的役務提供(エステ、語学教室などの継続的な役務の取引)に当たるのか、という質問が多く寄せられます。結論から言うと、特定継続的役務は、法律が政令で指定した七つの役務に限られるので、コーチングという名前のサービスが当然に含まれるわけではありません[1][2]。
ただし、そこで話は終わりません。無料相談の通話でコースを勧めれば電話勧誘販売、会場の体験会で契約すれば訪問販売になりえます。さらに、語学、パソコン、結婚相手の紹介などの要素を含むコーチングは、七つの役務の側から検討する必要があります。下の表は、この整理を導線ごとにまとめたものです。
結論の表:コーチング・カウンセリング
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 当てはまる取引の類型 |
指定役務の要件
|
| 当てはまらない場合の条件 |
|
| 必要な書類(要るもの・要らないもの) |
共通して確認するもの
|
| クーリング・オフの期間 |
|
| 中途解約の有無と上限 |
|
コーチングは、指定7役務に当然には含まれません。回数券や月額でも、7役務に当たらなければ特定継続的役務提供の対象外です。 診断の分かれ道は診断の結果、取引の類型ごとの一覧は7類型の早見表にあります。
表では、「ネットのフォームだけで申込み」の行以外は、クーリング・オフの規定が働く導線です。「通信販売でクーリング・オフはありません」と規約に書きながら、実際は無料相談の通話で勧めている運用は、典型的な誤りの一つです。導線全体の見方はオンライン講座のページ、七つの役務の要件は7業種の早見表と特定継続的役務の7業種、診断は診断の結果(特定継続的役務提供)で確かめられます。
判定の根拠:七つの役務への当てはめを先に、導線ごとの類型を次に
1 コーチングは、指定された七つの役務に含まれるか
「この章並びに第五十八条の二十二第一項第一号及び第六十七条第一項において「特定継続的役務」とは、国民の日常生活に係る取引において有償で継続的に提供される役務であつて、次の各号のいずれにも該当するものとして、政令で定めるものをいう。」
「一 役務の提供を受ける者の身体の美化又は知識若しくは技能の向上その他のその者の心身又は身上に関する目的を実現させることをもつて誘引が行われるもの」
「二 役務の性質上、前号に規定する目的が実現するかどうかが確実でないもの」
「法第四十一条第二項の特定継続的役務は、別表第四の第一欄に掲げる役務とする。」
ただし、コーチングの中身が七つの役務に当たるなら、名前に関係なく特定継続的役務提供になります。判断は、講座名やサービス名でなく、実際に何を教え、何をするかで行います。消費者庁も、複数のコースがあるときはコースごとに判断し、金額は購入が必要な商品の代金を含む総額で見るとしています[4][3]。コーチングの内容と、関係しうる役務の対応は、次のとおりです。
コーチングの内容と、関係しうる七つの役務
| セッションの内容 | 関係しうる役務 | 確かめること |
|---|---|---|
| 語学の習得を目的に、学習の指導や添削をする | 語学の教授(別表第四の三の項) | 指導する内容が語学の教授に当たるか。試験対策や学校の補習の扱い |
| パソコンやプログラミングの操作・技術を教える | 電子計算機の操作に関する知識又は技術の教授(同六の項) | 技術の教授が中心か、事業の助言が中心か。他の教授と一体不可分かどうか |
| 結婚相手や恋人との出会いの機会を紹介する | 結婚を希望する者への異性の紹介(同七の項) | 助言だけか、異性の紹介を含むか |
| 受験や学校の学習の指導をする | 学力の教授(同四の項・五の項) | 対象が学校の児童・生徒か、事業者の用意する場所で行うか。学習塾・家庭教師のページも参照 |
| キャリア、目標の整理、気持ちの整え方、事業の相談など | 七つの役務に当たらない場合が通常 | 上の役務の要素が混ざっていないか。混ざっていれば、その部分を切り分けて判断する |
表は、内容と役務の対応を確かめる入口です。複数の要素が混ざるときは、コースごとの判断が必要です。
七つの役務に当たる場合は、期間と金額の要件を確かめます。語学、パソコン、結婚相手紹介は、提供期間が2か月を超え、かつ金額が5万円を超えると、特定継続的役務提供に該当します[2]。この要件を満たさないコースは、特定継続的役務提供にはなりません。
「法第四十一条第一項第一号の政令で定める金額は、五万円とする。」
2 回数券・月額・期限の見方
回数券型のコーチングで、有効期限が定められていると、その期限を提供期間とみなす考え方が、消費者庁の通達に示されています。期限がない回数券は、特段の事情がなければ、常に政令の期間を超えるものとして扱われます[4][3](通達のPDF82〜83頁)。月額制の場合も、契約の期間と更新の条件を、書面の記載から確かめます。
ただし、この読み方が意味を持つのは、そのコーチングが七つの役務に当たる場合に限られます。七つの役務に当たらなければ、回数券でも月額でも、特定継続的役務提供としての書面の義務や中途解約の上限は生じません。そのかわり、解約や返金の条件は事業者が自分で決め、消費者契約法の規制を受けます。
特定継続的役務に当たるかの確かめ方
- 1
セッションの内容は、七つの役務(エステ・美容医療・語学・家庭教師・学習塾・パソコン・結婚相手紹介)のどれかに当たるか
はい次の問いへ
いいえ特定継続的役務提供には当たらない。導線ごとの類型の判定へ
- 2
契約の提供期間(回数券は有効期限)は、その役務の政令の期間を超えるか
はい次の問いへ
いいえ特定継続的役務提供には当たらない
- 3
入会金・教材費・関連商品を含む総額は、5万円を超えるか
はい特定継続的役務提供。概要書面・契約書面・赤枠・中途解約の上限・関連商品の扱いが要る
いいえ特定継続的役務提供には当たらない
判断の結論と、その理由(内容・期間・金額の確認結果)を記録に残します。「該当しない」とだけ書く運用は避けます。
3 無料相談・体験セッションからの申込みは、導線で類型が決まる
コーチングは、無料相談や体験セッションを入口にして、有料コースを勧める売り方が一般的です。この入口の手段によって、類型が決まります。
通話やWeb会議の無料相談で有料コースを勧め、そのあとフォームで申込みを受けるなら、電話勧誘販売です。電話勧誘販売は、事業者が電話をかけ、または政令の方法で電話をかけさせ、その電話で勧誘して、相手から郵便等で申込みを受ける販売で、フォームも郵便等に含まれます[5]。インターネット回線の通話は映像を伴う場合も「電話」に当たり、事業者が会議のURLを送れば「電話をかけ」たと考えられます[6][4]。「無料の相談」と案内して通話に誘うときは、勧誘が目的であることを告げずに電話をかけるよう要請する行為(令2条1号)に当たらないよう、案内文に目的を書きます[7]。条文の細かい読み方はオンライン講座のページにあります。
会場での対面の体験会は、会場が営業所等以外なら訪問販売です。自社の事務所やサロンなど、営業所等で契約する場合でも、勧誘目的を告げずに来訪を要請した人や、他の人に比べて著しく有利な条件を告げて来訪を要請した人(特定顧客)との契約は、訪問販売になります[8]。訪問販売と電話勧誘販売のクーリング・オフは、いずれも法定の書面を受け取った日から起算して8日以内に、書面または電磁的記録で行え、事業者は損害賠償や違約金を請求できません(9条1項・3項、24条1項・3項)[9][10]。
「電話、郵便、信書便、電報、ファクシミリ装置を用いて送信する方法若しくは電磁的方法により、又は住居を訪問して、他の者に比して著しく有利な条件で当該売買契約又は役務提供契約を締結することができる旨を告げ、営業所その他特定の場所への来訪を要請すること(当該要請の日前に当該販売又は役務の提供の事業に関して取引のあつた者に対して要請する場合を除く。)。」
体験からフォームの申込みまで、通話も会場もなく、メッセージのやり取りだけで進むなら、通信販売です。この場合、クーリング・オフはありませんが、広告に撤回・解除に関する事項を表示する義務があり(特商法11条5号)、申込みの最終確認画面で誤認させる表示をしてはなりません[12]。「通信販売」と整理できるのは、通話も会場もないことを確かめた導線に限られます。
営業のための契約は適用除外になりえます(26条1項1号)が、事業の実態のない個人の購入は除外されません[11]。起業家向けのコーチングで、開業準備中の個人が買い手になる場合は、高額コンサルのページの整理が役に立ちます。
よくある誤り→正しいやり方
コーチングの書類で目立つ誤りを、よく見られる順に並べました。対比の左は、誤りの型の一般的な例です。
書き方の例(一般的な例) 分割払い・精算・書面の書き方
分割・クレジットの導入
理由割賦販売は、2か月以上の期間で3回以上に分けて受け取る販売で、指定役務に「技芸又は知識の教授」が含まれます。信販会社等への抗弁の主張も定められています[15][16]。
中途解約と未消化セッションの清算
理由七つの役務に当たらないコーチングでは、特商法の中途解約の上限は適用されず、消費者契約法の規制を受けます。平均的な損害を超える違約金の部分は無効になります(9条1項1号)[13]。
書き方の例(一般的な例) 返金・当てはめ・導線の見立ての書き方
返金しない規約
理由消費者の利益を一方的に害する条項は、無効となります(消費者契約法10条)[13]。
特継への当てはめ
理由コース名でなく中身で判断します。語学・パソコン・結婚相手紹介の要素が混ざると、その部分は該当する可能性があります[1][2]。
成果の表現
理由将来の変動が不確実な事項について断定的判断を提供して勧誘すると、取消しの原因になります(消費者契約法4条1項2号)[14]。
通話勧誘の見落とし
理由通話で勧誘する事業者は、勧誘に先立って氏名等と勧誘の目的を告げる義務を負います(16条)[27]。
書類の作り方の要点
コーチングの契約書類の中心は、セッションの回数・単価・期限・振替・未消化分の清算ルールです。これに、導線ごとの法定書面を加えます。
セッションの約束事(回数・単価・期限・振替・清算)
契約書面には、セッションの回数、1回あたりの時間、単価(または総額と回数の関係)、有効期限、日程の調整と振替の条件を書きます。中途解約の精算は、実施済みの回数に単価を掛ける形が基本で、割引のある回数券は、契約時の単価で計算する形に揃えます。単価の決め方は、特定継続的役務の裁判例(語学教室)が参考になります。
セッションの精算(論点ごとの条文例)
- 乙が実施したセッションの対価は、本契約で定めるセッション1回あたりの単価に、実施した回数を乗じた額とする。
- 甲が有効期限までに利用しなかったセッションは、有効期限の経過により失効する。ただし、乙の都合により実施できなかったセッションは、この限りでない。
- 甲が有効期限前に本契約を解約する場合、乙は、前払いを受けた金額から第1項の対価を控除した残額を、解約の通知を受けた日から○日以内に返還する。
第3項の「○日」と、事業者の都合で実施できなかった場合の扱いは、自社の運用に合わせて決めます。特定継続的役務に当たるコースでは、中途解約の上限が別に働きます。
導線ごとの法定書面
電話勧誘販売または訪問販売の導線では、申込みを受けたときの書面と、契約を締結したときの書面を渡し、解除に関する事項は赤枠の中に赤字で書きます[17][20]。特定継続的役務提供に当たるコースは、契約の前に渡す概要書面も必要です。書類別のページは、概要書面、契約書面の事項、赤枠の一覧、承諾書面、関連商品の書面です。フォームのみの導線の表示は特商法表記の事項と申込みフォームで整理しています。
通話の台本には、勧誘に先立って告げる事項と、断られたら勧誘をしないルールを入れます。勧誘前の明示と再勧誘の禁止に、告げる事項と運用の整理があります。
関係する判例・処分事例・相談事例
コーチング単独のクーリング・オフを判断した裁判例は、確認できたものがないため、載せていません。以下は、特定継続的役務に関する精算の判断、行政処分、無料相談の名目で入った事例です。コーチングにそのまま当てはまるものではなく、精算や導線の設計の参考として確認します。
裁判例前払いの中途解約で、提供済みの対価を計算する単価[21]
- 裁判所・判決日
- 最高裁判所第三小法廷 平成19年4月3日
- 事件番号
- 平成17年(受)第1930号(民集61巻3号967頁)
- 確認した場所と範囲
- 裁判所「裁判例検索」の判決詳細ページ(確認の範囲:判示事項・裁判要旨のみ。確認日:2026年10月23日)
事案の要旨外国語会話教室の受講契約(ポイントを前払いし、1ポイントで1回受講)を、受講開始後に解除した受講者が、規定に基づく精算金の返還を求めた事案です。
判断の要点裁判所の裁判要旨によれば、精算規定が、使用したポイント数に、使用したポイント数以下で最も近い登録ポイント数に対応する単価を掛けて対価を算定するもので、契約時の単価で計算するより常に高額になることから、特商法49条2項1号に定める額を超える金銭の支払を求めるものとして、無効とされました。
事業者の実務への示唆回数券で割引のある料金体系の場合、解約時に割引前の単価に戻して精算する設計は、無効とされる危険があります。この判決は語学教室(特定継続的役務)の事案で、コーチングが七つの役務に当たらない場合に直接適用されるものではありません。判決書の全文は確認していません。
裁判例割引制度を理由に高い単価で精算する扱い[22]
- 裁判所・判決日
- 京都地方裁判所 平成18年1月30日
- 事件番号
- 平成17年(ワ)第784号
- 確認した場所と範囲
- 裁判所「裁判例検索」の判決詳細ページ(確認の範囲:全文。確認日:2026年10月23日)
事案の要旨外国語教室の受講契約を中途解約した受講者が、既払金の返還を求めた事案です。教室側の規定は、消化済みの受講料を、契約時の単価でなく、使用ポイント数以下で最も近いコースの高い単価で計算するものでした。
判断の要点裁判所は、前払いの時に役務の単価が定められていた場合、提供済みの役務の対価は原則として契約時の単価で算定すべきで、受講者の負担が増える単価を使うのは、実質的に違約金を請求するものとして、特商法の趣旨に反し無効としました。割引制度の維持や他の受講者との公平は、高い単価を使う理由にならないとしました。
事業者の実務への示唆割引の回数券の精算条項を作るときは、契約時の単価で計算し直す形を基本にします。事業者の損害は、別に定めた通常生ずる損害の請求で対処する、という整理です。上級審の結果は確認していません。
行政処分では、消費者庁が2025年1月22日に行った電話勧誘販売の業務停止命令(3か月)が、SNSをきっかけに、メッセージアプリから通話に誘って勧誘していた事案でした[23]。事業者名の不告知、契約内容の書面の不交付、解約に関する不実の告知が問われています[24]。無料相談の通話でコースを勧める運用は、同じ型の問題になりえます。冒頭の告知、書面の交付、解除の案内が予防の中心です。
相談事例では、国民生活センターが2023年5月17日に、就活生の不安につけ込むトラブルとして、SNSの広告で見つけた就活塾の無料カウンセリング(Web会議)で、約50万円のセミナーをその場で勧められ、電子の契約書面に署名した事例を紹介しています[25]。解約を申し出ると、ローンで払っている人が多いと説得され、契約額の20%の解約料を請求されたとされています。予防としては、無料カウンセリングの名目で入った場合も、有料サービスの勧誘であること、金額、解約条件を最初に示し、その場で決めさせる運用をやめることが挙げられます。
ビジネス講座の相談が増えていること(2025年度は3,551件)も、国民生活センターが2026年9月16日に公表しています[26](PIO-NET、経由相談を除く)。Web会議での勧誘で、事前の説明がないまま始まる例や、クレジットの利用で高額化する例が指摘されており、コーチングでも、総支払額と分割回数を契約前に示すことが重要です。整理は中途解約の判例、行政処分の事例、相談件数と事例にあります。
ヒヤリングで確かめること
確かめる問いと理由コーチングの売り方と契約を確かめる問い
セッションの内容は何ですか。語学の指導、パソコン・プログラミングの技術、異性の紹介、学力の指導を含みますか。
七つの役務への当てはめを先に行うための前提です。
セッションの回数、1回の単価、有効期限、振替の条件はどうなっていますか。回数券・期間コース・月額のどれですか。
期間の見方と、精算の設計に使います。
無料相談や体験セッションは、通話・Web会議・対面・チャットのどれで行いますか。有料コースはいつ、どう勧めますか。
導線ごとの類型を決めるためです。
体験の案内に、勧誘が目的であること、体験が無料である条件を書いていますか。来訪を求める案内には何と書いていますか。
勧誘目的を告げない要請と、著しく有利な条件の案内に当たらないかを確かめます。
支払方法は何ですか(一括、自社分割、カード、提携ローン)。総額に入会金や教材は含まれますか。
割賦販売法の書面と、総額の要件を確かめます。
成果の表現(「人生が変わる」など)は、広告や面談でどう言っていますか。契約書の成果非保証の条項と食い違っていませんか。
断定的判断と、契約書との整合を確かめます。
業種サイトの詳しい記事への案内
コーチングの契約実務は、コーチング・カウンセリング向けの業種サイトで詳しく扱っています。
- コーチング契約書の作り方:型ごとに必要な書類を決める、契約書・規約・申込書の役割分担と特商法の入口
- コーチングの回数と契約期間の決め方:起算日、失効、延長・休会・振替
- コーチングの効果の言い方:効果の表現と、契約書の成果非保証との整合
- コーチングの体験セッション・紹介特典・出張費の定め方:無料と有料の体験、実費の事前承諾
- コーチングの月額・自動更新の契約:更新の止め方と申込最終画面の表示
- コーチングの解約・返金・苦情への対応:申出を制度ごとに仕分ける手順
- 未成年者のコーチングを保護者が払うときの契約:契約者・利用者・支払者の書き分け
- コーチングの録音・記録と開示請求への対応:記録の保存責任と削除の条項
ほかの導線の考え方は、オンライン講座、SNS・DMからの勧誘のページにあります。
根拠・出典
本文の[1][2]などの番号は、この一覧の番号に対応しています。
- 条文特商法41条1項・2項(特定継続的役務提供の定義)、48条1項(クーリング・オフ)、49条1項(中途解約)、50条1項1号(適用除外) https://laws.e-gov.go.jp/law/351AC0000000057確認日:2026年10月23日
- 条文令24条(特定継続的役務提供の期間及び金額)、25条、別表第四 https://laws.e-gov.go.jp/law/351CO0000000295確認日:2026年10月23日
- 消費者庁特定商取引法ガイド「特定継続的役務提供Q&A」(期間と金額、チケット制、関連商品、「無料」表示でも実態で判断) https://www.no-trouble.caa.go.jp/qa/continuousservices.html確認日:2026年10月23日
- 消費者庁通達「特定商取引に関する法律等の施行について」(令和6年11月19日付、PDF頁は本文中に記載) https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_transaction/specified_commercial_transactions/assets/consumer_transaction_cms101_2401119_01.pdf確認日:2026年10月23日
- 条文特定商取引に関する法律(以下「特商法」)2条1項〜3項(訪問販売・通信販売・電話勧誘販売の定義) https://laws.e-gov.go.jp/law/351AC0000000057確認日:2026年10月23日
- 消費者庁特定商取引法ガイド「電話勧誘販売の解釈に関するQ&A」Q5(SNSからWeb会議ツールへ誘導された事例) https://www.no-trouble.caa.go.jp/qa/telemarketing.html確認日:2026年10月23日
- 条文特商法施行令(以下「令」)2条(電話をかけさせる方法)、19条(電話をかけることを請求させる行為) https://laws.e-gov.go.jp/law/351CO0000000295確認日:2026年10月23日
- 条文令1条(特定顧客の誘引方法) https://laws.e-gov.go.jp/law/351CO0000000295確認日:2026年10月23日
- 条文特商法9条1項・2項・3項・8項(訪問販売のクーリング・オフ) https://laws.e-gov.go.jp/law/351AC0000000057確認日:2026年10月23日
- 条文特商法24条1項〜3項・8項(電話勧誘販売のクーリング・オフ) https://laws.e-gov.go.jp/law/351AC0000000057確認日:2026年10月23日
- 条文特商法26条1項1号(営業のための契約の適用除外)、26条7項1号(電話をかけることを請求した者に対する電話勧誘販売の適用除外) https://laws.e-gov.go.jp/law/351AC0000000057確認日:2026年10月23日
- 条文特商法11条5号(通信販売の広告における撤回・解除に関する事項の表示)、12条(誇大広告等の禁止)、12条の6(特定申込みを受ける際の表示)、15条の3第1項(通信販売の契約の解除等) https://laws.e-gov.go.jp/law/351AC0000000057確認日:2026年10月23日
- 条文消費者契約法8条1項・9条1項1号・10条(事業者の責任を免除する条項・平均的な損害を超える違約金条項・消費者の利益を一方的に害する条項の無効) https://laws.e-gov.go.jp/law/412AC0000000061確認日:2026年10月23日
- 条文消費者契約法2条1項(消費者の定義)、4条1項(誤認による取消し) https://laws.e-gov.go.jp/law/412AC0000000061確認日:2026年10月23日
- 条文割賦販売法2条1項1号(割賦販売の定義)、同法施行令別表第一の三第十一号(指定役務) https://laws.e-gov.go.jp/law/336AC0000000159確認日:2026年10月23日
- 条文割賦販売法30条の4(包括信用購入あつせん業者に対する抗弁)、割賦販売法35条の3の19(個別信用購入あつせん業者に対する抗弁) https://laws.e-gov.go.jp/law/336AC0000000159確認日:2026年10月23日
- 条文特商法18条1項・2項(電話勧誘販売における申込み時の書面の交付と電磁的方法による提供)、19条1項(契約を締結した場合の書面の交付) https://laws.e-gov.go.jp/law/351AC0000000057確認日:2026年10月23日
- 条文規則50条(電話勧誘販売の書面の電磁的方法による提供に当たっての承諾の取得) https://laws.e-gov.go.jp/law/351M50000400089確認日:2026年10月23日
- 消費者庁通達の別添4「契約書面等に記載すべき事項の電磁的方法による提供に係るガイドライン」(令和6年5月15日付PDF) https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_transaction/specified_commercial_transactions/assets/consumer_transaction_cms101_240515_01.pdf確認日:2026年10月23日
- 条文規則45条(電話勧誘販売における書面の記載事項)、46条(書面の基準・赤枠・8ポイント)、47条(解除に関する事項の記載)、54条(契約締結時交付書面の記載事項) https://laws.e-gov.go.jp/law/351M50000400089確認日:2026年10月23日
- 裁判例最高裁判所第三小法廷 平成19年4月3日判決(平成17年(受)第1930号。民集61巻3号967頁)。裁判所「裁判例検索」で確認(確認の範囲:判示事項・裁判要旨のみ) https://www.courts.go.jp/hanrei/34469/detail2/index.html確認日:2026年10月23日
- 裁判例京都地方裁判所 平成18年1月30日判決(平成17年(ワ)第784号)。裁判所「裁判例検索」で確認(確認の範囲:全文) https://www.courts.go.jp/hanrei/6676/detail4/index.html確認日:2026年10月23日
- 消費者庁電話勧誘販売に係る業務停止命令等の公表(処分日2025年1月22日) https://www.caa.go.jp/notice/entry/040837/確認日:2026年10月23日
- 条文特商法21条1項(電話勧誘販売における不実告知の禁止)・3項(威迫の禁止) https://laws.e-gov.go.jp/law/351AC0000000057確認日:2026年10月23日
- 国民生活センター「就活生の不安につけ込むトラブル-Web会議で無料カウンセリング等を受けるだけのつもりが高額契約に-」(2023年5月17日公表) https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20230517_1.html確認日:2026年10月23日
- 国民生活センター「ビジネス講座のトラブルにご注意-広告・勧誘と実際の講座内容が異なる、Web会議での思わぬ勧誘に気をつけましょう-」(2026年9月16日公表。PIO-NETの登録分で、消費生活センター等からの経由相談は含まない) https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20260916_3.html確認日:2026年10月23日
- 条文特商法16条(電話勧誘販売における氏名等の明示)、17条(契約を締結しない旨の意思を表示した者に対する勧誘の禁止) https://laws.e-gov.go.jp/law/351AC0000000057確認日:2026年10月23日
よくあるご質問
コーチングは、特定継続的役務提供に当たりますか。
コーチングという名前だけでは当たりません。特定継続的役務は、政令が指定した七つの役務に限られます(特商法41条2項、令25条・別表第四)。ただし、語学、パソコン、結婚相手の紹介などの内容を含むコースは、その部分が該当する場合があります。内容・期間・総額を順に確かめます。
回数券や月額制なら、特定継続的役務になりますか。
なりません。回数券や月額制であることは、期間の数え方に関係するだけで、七つの役務に当たるかとは別の問題です。七つの役務に当たるコースであれば、有効期限を提供期間とみなす見方などで要件を確かめます。
無料相談がチャットだけなら、通信販売でよいですか。
通話や会場での勧誘がなく、チャットのやり取りと申込みフォームだけなら、通信販売です。通信販売にクーリング・オフはありませんが、広告の表示と最終確認画面の表示が必要です。途中で通話を挟むなら、その導線は電話勧誘販売になります。
自社のスタジオで体験を受けてもらうと、訪問販売になりますか。
営業所等で契約する場合は、原則として訪問販売ではありません。ただし、勧誘目的を告げずに来訪を要請した人や、著しく有利な条件を告げて来訪を要請した人(特定顧客)は、営業所等での契約でも訪問販売に入ります。体験の案内の文面を確かめます。
七つの役務に当たらないコーチングで、中途解約の上限はありますか。
特商法の中途解約の上限(49条2項)は、七つの役務に当たる場合の規定です。当たらないコーチングでは、解約と返金の条件は契約で決め、平均的な損害を超える違約金の部分などは、消費者契約法で無効になります。実施済みの回数に単価を掛ける精算が基本です。
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本ページは一般的な情報提供です。個別の取引への当てはめは、勧誘された場所や手段、申込みの方法、役務の内容と期間・金額、購入者の属性によって異なることがあります。書き方の例として紹介している内容は、一般に見られる書き方を整理した例で、特定の事業者や案件を示すものではありません。条文は e-Gov法令検索(法令API)で2026年10月23日時点のものを確認しています。参考: e-Gov法令検索 / 消費者庁 特定商取引法ガイド / 国民生活センター / 裁判所